衛星で見る福岡 / 水産・海洋
玄界灘の海面水温
↓ この数字が答えていないこと

この地図が答えていること/いないこと

潮目(水温の境目)はどこにあるか。Landsat の熱赤外で 2013〜2026年の盛夏を合成した。一般に使われる海面水温の格子より、桁違いに細かい。

細かさが、この行の取り柄です

漁場や藻場の話で普通に使われる海面水温の格子は 約4.6km で、湾ひとつが数点にしかなりません。Landsat の熱赤外は配布時 30m グリッドなので、同じ無料の範囲で桁違いに細かい。沿岸や瀬のスケールに合うのはこちらです。

そのかわり、頻度が絶望的に低い

細かさと引き換えに 再訪は8日に1回で、しかも雲の日は欠測します。海面水温の格子が毎日更新なのに対し、こちらは夏のあいだに数枚しか取れません。「今日の潮目」には使えません。使えるのは「毎年この時期にどこに境目ができやすいか」という平年の姿だけです。

斜めの筋は、シーンの境目です

地図に斜めの段差が見えます。これは海の構造ではなく撮影単位の境目です。福岡付近は Landsat の path/row の境界にあたり、場所によって合成に効いた観測の数が変わるので、境目で中央値が少し飛びます。地表面温度のページで「2017年の有効画素7%は雲ではなく撮影範囲だった」と書いたのと同じ事情です。

岸沿いのオレンジは、疑ってください

沿岸が一様に暖かく出ますが、浅瀬が実際に暖まる効果1画素の中に陸が混ざる効果が分離できていません。水域の切り出しに使った土地被覆は10mですが、熱赤外はもともと約100mです。岸から数画素ぶんは、陸の熱を拾っている可能性があります。

表面の、しかも皮1枚です

熱赤外が見ているのは水の表面数マイクロメートルです。船で測る水温(数十cm〜数m深)とは別物で、風が弱い日の昼は表面だけが暖まって差が出ます。水深方向は一切見えません。

絶対値より、並びのほうが信用できます

大気の補正誤差が数百 mK 残るので、絶対値には系統的なずれがありえます。一方で同じ画像の中でどちらが暖かいかは保たれるので、潮目の位置を見る用途には向いています。地表面温度のページで学んだ「閾値は絶対でなく相対で置く」がここでも効きます。

データと再現

衛星で見る福岡 / 水産・海洋 / 玄界灘の海面水温
使用データはすべて無料・アカウント不要。生成は手元で行い、このページは静的ファイルのみ。 ほかの業種を見る